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カースポット丸亀原田

うどん探訪 後編

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「えぇーーっ!!」

前回、三島製麺に行った事をさらっと告白した

東京出身の濱田さん。

我々が驚くのも無理はなかった。

 

讃岐うどんの中でも製麺所スタイルのお店は

基本的に看板が少なく見つけにくい。

その中でも三島製麺は

「そもそも看板が無い」

「のれんも無い」

「山間部にある」

「昔は木の枝で釜をかき混ぜていた」

という最高難度の上級者向け製麺所である。

見た目は完全に民家で発見は容易ではない。

もはや人目を避けていると表現してもよい。

それなのになぜ東京出身の彼が三島製麺を体験しているのか。

これはただ事ではない。

 

讃岐うどんの有名店をちょろっと周り、

讃岐うどんの何たるかを体験してもらおうという

上から目線の我々の立場は完全に逆転した。

「あの、濱田様。つ、次のお店は山越でいいでしょうか?(ゴクリ)」

「うむ、よかろう。」

 

 

 

 

濱田様に許可を得た次のお店「山越(やまごえ)」は、

香川県民なら知らぬ者はいないという有名店です。

この超有名店ですら外観は工場という点からも、

讃岐うどんのお店を見つけ出すのは困難だと

感じていただけるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 山越はうどん屋なのにジャムを販売しています。

「パンの原料は小麦粉と水と塩、

うどんの原料も小麦粉と水と塩、

だから香川県民はうどんにジャム付けて食うんやで。」

「本当ですか!?」

「うん、だからジャムも注文した方がええよ。」

誤った知識を吹き込んで注文したのが

 

 

 

 

山越名物かまたまうどん。

麺と卵とかけダシというシンプルな組み合わせで

なぜここまでおいしいのか。

かまたまうどんを生み出した無名の人に感謝です。

これでたったの250円。

贅沢にちくわ天を追加して合計350円。

こんな贅沢してええんやろか?

 

 

 

 

山越はセルフなのにおもてなしのお店。

美しい庭園を借景にうどんをいただきます。

 

かまたまを堪能した我々は次のお店を目指す事にした。

「あの、濱田様。つ、次はおか泉でよろしいでしょうか?(ゴクリ)」

「愚か者!おか泉は火曜、水曜が定休日だ!」

なんという事でしょう。

うどん屋巡りは十数年ぶりという素人なので、

おか泉の定休日を把握していなかったのである。

そしてスバルの定休日も火曜、水曜。

あの異次元の天ぷらぶっかけを堪能しようと思ったら、

おか泉の定休日とスバルの定休日が同じなので

永遠に食べることができないのである。

定年退職までおか泉の天ぷらぶっかけがお預けになり

完全に意気消沈した。

ここは気分を切り替えて行くしかない。

 

 

 

 

気持ちを切り替えるために訪れたのが道の駅「滝宮(たきのみや)」

ここは讃岐国府として赴任していた菅原道真を祀った

滝宮天満宮の隣にある、歴史と文化の香りのする場所です。

そしてイチゴの香りもする場所です。

この道の駅にはイチゴ狩り施設が併設され、

この季節は甘いイチゴを楽しめるんです。

たまには男だけでイチゴ狩りもいいよねー。

 

 

 

 

が、イチゴには目もくれずアイスを注文した。

そう、道の駅滝宮名物「讃岐うどんアイス」だ。

「なぜアイスまでうどんにする必要があるのか!

これは完全にやりすぎだ!」

引きつる表情の濱田さんを尻目にうどんアイスを注文した。

そしてそれを濱田さんに手渡した。

「早く食べないと溶けちゃうよ!」

「罰ゲームですか!あ、でもちょっとグミ感が。

中に入ってる麺にグミ感があります。」

さすがイケメン、この状況でもポジティブ。

 

 

 

 

道の駅滝宮には、良い子に大人気のキャラクター

「うどん脳」がいます。

うどん脳君は、香川県がうどん県に改名した事や、

地元新聞の一面にうどんのニュースが掲載される事を知った

主に他県民の人々が恐怖のあまり

「香川県民はうどんの事しか考えてないのか!」

「これはもう脳がうどんでできている!」

と揶揄される逆境を逆手に取って生まれたゆるキャラです。

とってもかわいいキャラクターですが、

うどん脳ステッカーをお土産として濱田さんに提案したら、

やんわり断られたのは秘密だ。

 

 

 

 

そのうどん脳オブジェの側面は、

良い子の落書きコーナーになっていますが、

ここは香川県、落書きも「うどん」です。

なぜ落書きまでうどんにする必要があるのか!

無言の濱田さんの表情がそう物語っています。

 

 

 

 

濱田さんがうどんアイスに悶絶する姿を見て

すっかり元気を取り戻した我々は、

いよいよ最後のお店に向かう事になった。

松の木の奥に見える藁葺屋根の建物が

高松市の名店「わら家」です。

わら家は三越や大丸松阪屋のような格式高いうどん屋です。

 

 

 

 

古民家を移築して建てられたうどん屋なので、

店内を見上げると見事な木組みが見られます。

うどん好きも古民家好きも同時に満たすお店なんです。

また、これまでのお店と違い、

「食券で注文する」

「席に案内してくれる」

「うどんを持ってきてくれる」

「お茶を出してくれる」

「座る場所がある」

「屋根がある」

「レジがある」

というスタイルに濱田さんの表情がみるみる安心感を帯びてきます。

 

 

 

 

わら家の代表メニュが釜揚げうどんです。

釜揚げと言いながら湯だめうどんを出す罪深いお店ではないので

とっても安心ですよね。

この熱々のうどんをいただくためには

 

 

 

 

このとっくりに入ったつけ出汁を器に注ぐ必要があるのですが、

このとっくりも熱い!

また、見た目では中身が何か分からないので

お茶のつもりで注ぐ危険もあるので二重に危ない。

危険なトラップに苦戦しながら出汁を器に注ぐのですが、

この苦労は幸せな苦労です。

つけ出汁に細ネギを入れて一気にうどんをすすり込むと

何とも言えない出汁の香りが鼻を抜けます。

細ネギは時々器官に入り込むので素人にはお勧めできない。

この幸せと危険が隣り合わせのうどんは460円也。

 

 

 

 

うどんを腹いっぱい食べた我々は帰路についた。

一日走り回って腹いっぱいうどんを食べた走行距離は167km。

167km走ってそのうち18分はアイドリングストップで

エンジンが停止していました。

節約したであろうガソリンの量は400ミリリットル。

 

 

 

 

今回の燃費は14.6km/lでした。

今回の使用条件は大人3人とうどん3×4=12杯が乗車。

カタログ燃費が16km/lですので、比較的良い燃費で

走ったと言えるのではないでしょうか?

 

かかったうどん代は一人あたり

須崎 200円

谷川 150円

山越 250円

わら家 460円

合計 1060円でした。

うーんベリーリーズナブル。

「谷川のうどんおごってあげたの感謝してよ。」

「150円じゃないですか!」

 

追記

「ぬくいんしょう」の意味が分からないというお声を頂きましたが、

ぬくいん(温かい)しょう(うどん小)という意味ですので、

ドキドキしながらお店の人に言ってみよう。

車の話がほぼ無いとのお声を頂きましたが、

うどんはソウルフードなので勘弁してください。