前回、島根県に行き数多くの
観光名所を回ったお話をしました。
これまで島根県は宍道湖か出雲大社くらいしか
行った事がなかったのですが、
改めて島根県の魅力を感じることができ
とても良かったと思います。
そんな素敵な島根県、実はもっと素敵な場所があるんです。
それは２日目の太鼓谷稲荷神社に向かう朝のことです。
２日目の朝食は何かと皆が楽しみにする中、
「とっておきのパワースポットに向かう」とだけ告げ
宿を出発しました。
到着したのはここ、益田市の後藤商店。
ここは島根県の中でもかなりのパワースポット。
なぜなら・・・
ここには数々のレトロ自販機があるからです！
あまりの貴重さに１台目にするだけでも心躍る自販機が
所狭しと並ぶ全国でも数少ない聖地中の聖地。
ただ一人パワースポットの恩恵を受ける者と、
白い目で見るその他の者。
あまりの趣味性に周りは完全に取り残された。
麺類の自動販売機だけでなく、
カロリーメイトやおにぎりも買える
様々な種類の機械が現在も稼動中です。
街中では見かけなくなってしまった
これらの機械を管理するのは、
大変な努力あっての事だと思いますので、
大変ありがたい事です。
中にはさすがに壊れてしまった自動販売機もありますが、
そういった機械には時計をはめ込み、
日時が分かるようにしてくれているのは
店主の心遣いを感じます。
ちょうど麺類を補充する奇跡のタイミングに遭遇しました。
あぁご主人、大変な苦労の中、自販機文化を
後世に伝えていただき大変ありがとうございます。
おまけに普段見ることの出来ない
自販機の中を見せていただき大変ありがとうございます！
このような濃い時間を後藤商店で満喫している時です。
後藤商店の隣の隣にも「うどん・そば」の
看板があることに気付いたのです。
こ、これはもしや・・・！！
我慢できずに駆け出す二人。
ま、待って！！
自販機マニアは私なんです。
私置いて先に行かないで！
後藤商店の隣の隣はまさにパラダイスでした。
今ではすっかり数が少なくなってしまった
ガムを販売する自動販売機や
お菓子をチョイス出来る自動販売機。
どれも普段目にする事が無いものばかりです。
ボタンを押して自分で買うという
ちょっと特別を体感できるのです。
そしてここにもありました、
ちょっとレトロなゲームコーナが。
徳島のカレー自販機のドライブインにも
レトロなゲームコーナがありましたよね。
クレーンゲームではあの大人気キャラクターの
ふなっしーによく似た人形をゲットする事もできますよ。
まるで時が止まったかのような
ちょっと昔を体感できるとても貴重な場所です。
この素晴らしい場所にいると時間を忘れる。
「いつまで自動販売機を眺めていればいいんですか！！」
「もう我慢出来ない！！！」と
安心安全な島根米のおにぎりを
自動販売機で買う友。
そうだ、本来の目的は朝ご飯を食べる事だ！
これまでうどん自販機は体験してきましたので、
今回はこのラーメン自販機にチャレンジします。
筐体がすっかり錆びてしまっているのは、
多くの人にラーメンを提供してきた証。
隣に電子マネー対応自動販売機が来ようとも、
その存在感が揺らぐ事は無い。
ラーメン代３５０円を投入します。
スマホの画面しか見たことの無い
現代のちびっ子には新鮮な
機械式の金額表示だ。
天ぷらうどんのボタンが誘惑しますが、
ラーメン、君に決めた！
ボタン周辺の黒い部分が浮き上がっていますが、
適切に管理された自動販売機は
正確にラーメンの注文を受け付けた。
注文を受け付けるとボタンの上に
出来上がりまでの時間が表示されます。
時間表示はよく見るとフィラメントで
光っている事が分かりますが、
仕組みは分かりません。
わずかな待ち時間で即座に出てくるラーメン。
持つと柔らかく変形するいつもの容器で出てきます。
中で調理して出てくるのが凄いですよね。
あぁ、お会いしとうございました。
３５０円でとても柔らかいチャーシューまで入った
豪華なラーメンです。
美味しいのであっという間に食べ終えます。
食べ終えて「しまった！！」と思いました。
こんな窓際の特等席があったなんて！
どこを見ても絵になる空間に
店主の自販機愛を感じます。
生産を終了している自動販売機の維持管理は、
修理や部品入手など大変な苦労があると思います。
ですので「硬貨の返却が出来ない」との手書きのメモも
「うん、それは仕方ないよね」と思えてしまう
大らかな気分になるとても良い場所です。
皆さんも島根県に遊びに行く際には
ぜひこのパワースポットで食事を堪能してみて下さい。
浜田市からは車で１時間３０分くらい、
香川県からは車で５時間くらいで行けると思います。
